【現職人事で、5社転職経験からみえた】採用面接でこんなことがあったら辞退したほうがいい 面接の実例5選
一生懸命準備して臨む転職面接。しかしなかなか思い通りにはいかないもの。
こちらは真剣に臨んでいて、なんとかして合格したい。でも本当に入社していい会社かどうかも面接から見極めたい。
これまで人事として数千の面接を担当、また自身も4回の転職経験のある筆者が、実際に面接で起きた「こんなことがあったら辞退したほうがいい」面接をお教えします!
▪️うちは厳しいよ or うちは物足りないかも
なぜかやけに厳しさを煽ってくる面接官。そんなときは要注意。覚悟を求めたいのはわからなくはないが、立場の弱い求職者側では、面接で「うちは厳しいよ?」といくら言われても、
「覚悟はできています」「いままでも厳しい環境で成果を出してきました、今回も貢献できると思います」などと答えるほかないもの。
きっと面接官は「いちどは厳しさを伝えた」という事実が大切なのだろうが、こちらとしてはこの通過儀礼にげんなりとしつつ、お約束の求められたとおりの回答をすることになる。
(このプロセス、はたして必要?)と内心つぶやきながら、「きっと入ってからも面倒なプロセスを大切にする会社なんだな」と入社後の環境を想像して辞退の気持ちを固めたほうがよい。
また逆に、「うちは物足りないかも」と言う面接官も注意。「あなたが書類通過させたから面接にきたんですけど!」という気持ちを抑えつつ、
「もし入社後の貢献を認めていただけたとして、その後のステップやキャリアはどのように考えたらよいでしょうか?」と、確認しよう。
単に面接時点であなたの経験を買ってくれている場合もあるが、あえて「物足りないかも」とカマをかけ、
こちらの「そんなことないです!私なんぞは地べたから始めさせていただきます!」と謙遜を求めている場合もあるから注意だ。
▪️野球のポジションに例えたがる
ステレオタイプな昭和面接官によくみられる。ショートは器用、キャッチャーは戦略家。ファーストは打撃偏重で、2番はいぶし銀。こちらの話をすべて野球にもっていくので、さながら面接は副音声の解説モード。
いや野球よく知らないし。。という心の声を押し殺しつつ、この会社の辞退を考えはじめよう。
▪️「(質問したら)それ、答えないといけないの?」
面接も終盤に差し掛かり、「ではなにか質問はありますか?」と質問コーナーへ。
「えっと、じゃあ、御社のここのところの業績を拝見したところ、たいへん伸びていらっしゃるようで、この背景はどのあたりにあるんでしょうか?」
すると、最終面接官の役員が不機嫌そうに一言。
「それ、答えないといけないの?」
いやいや、なんでも聞いてと言うからきいたんじゃないか。ひねり出した質問をむげにされるとこちらがいたたまれないので、「役員なんだから何かしら言ってよ」と思う。
▪️いきなり面接官が途中から英語
なさそうであるのがこのパターン。「そうなんだ、留学経験があるんですね」または「そうなんだ、TOEIC勉強してるんですね」などというくだりから展開されることが多い。
業務で使うならまだしも、「じゃあ、ここからは英語でいきましょうか」と面接官の自己満足とマウントの幕が上がる。
いつのまにか「すごいですね、どこで学ばれたんですか?」などとこちらがヨイショする展開になってるのがお約束。面接でこれが起きたら、入社後も間違いなくマウントがあると思ってよい。
▪️適性検査が独自の奇問
「ウチは求める人材像がはっきりしてるんですよね」「ウチの社員はみなこの試験を突破できるかで、入社後のパフォーマンスを測れるんです」
などと人事担当がうやうやしく適性検査用紙を出してきたら要注意。それはその会社独自のお手製適性検査だ。
なんのアカデミックな背景も理論もなく、出題者の独断と独断で展開される検査は奇問の連続。
高度な計算力や図形の空間認識を求められるもの、マニアックな歴史知識が必要なもの、格言から精神性を問われるもの、これまた業務で使わないのに突然英語の出題。。
タイトな時間でプレッシャーをかけたりしながら、業務と無関係な問題に悶絶。
きっとそんな会社は入社後も目的不明なハードルを社員に課して疲弊に追い込むのだろう。
いかがでしたでしょうか?
面接は受ける側からすればジャッジされるものと思いがちですが、面接官からその会社の姿が透けてみえるものでもあります。心に余裕を持って、会社を見きわめていきたいですね。