じんじろうの書きつけ

転職、就職、採用、育成、制度、社員サポートなど、人事領域で、プロだからこその情報を共有する役立ちサイトです。

【こんな面接官はいやだ】実際にあった驚きのダメ面接官2例

 新しい仕事をさがすとき、面接は避けて通ることができない。

よほど縁故とか、スタートアップとか、超フランクな社風などでない限り、採用では面接が行われる。

 

 会議室や、いまならオンラインの画面ごしに面接官と相対して、繰り出される質問に真剣に応えていく。緊張を強いられる特殊な場面だ。なるべく面接官に良く思われたいとふるまうのは人情だし、面接官だって「誠実に向き合って、きちんと見極めよう」と多くの場合は考えているだろう。

 

 しかし、世の中は広い。面接官もいろいろで、すべての人が高い職業意識とスキルを持って面接官になっているわけではない。実際にあった、ダメ面接官の例を見てみよう。

 

■めちゃめちゃ疲れている

 これは新卒採用、中途採用双方でのあるあるだ。受験するこちらは面接前にギリギリまでイメージトレーニングをし、トイレに行って身なりを確認、緊張を高めて案内された部屋で面接官を待つ。

 

 そこに現れたのは、まるで野球選手が目の下に書いてまぶしさを軽減するアレのように、深くクマが刻まれた現場マネージャー(面接官)。

 

 生気はなく、明らかに直前まで他のMTGでバタついていたオーラをまとっている。よく見ればシャツもくたびれていて、持ち込んだ水のペットボトルはほぼ空だ。水を補充する暇もなかったのだろう。

 

 彼は「じんじろうさんですね、今資料を出しますね・・」とパソコンをたたき始めた。僕が提出した資料を呼び出しているらしい。

 

(もしかして初見なのか・・?)という不安が顔に出ないようにしつつ、「お忙しそうですね、そんな中ありがとうございます」と言ってみる。

 

 「いえいえ、そんなことないですよ・・・」言いながら目はパソコンから離れない。

 

(ん?資料呼び出すには長くないか?)

 

 そう思い彼の座った背後のガラスに、パソコンの画面が反射していることに気づいた。

 

 見てみると、チャットを矢継ぎ早にふたつ返しているではないか。

 

 きっといま抜けてきたMTGの後処理なのだろう。僕は心でこう思う。

 

(面接に余裕を持って望めないほど忙しいことはあるけれど、ここでそれを見せなくても。入れば自分もああなるのかな、大切にしていることが違う会社なのかも。。)

 

 激務すぎてとても疲れて余裕のない面接官。たとえ時間がなくても面接には正面から向き合ってほしいところ。また、こちらが気の毒になるくらい忙しくやつれた姿を応募者に気づかれてはならない。

 

 

■あなたは、だれ?

 ある由緒ある学校法人を中途採用で受験したときのこと。最終面接までたどりついた僕は、それぞれ偉い方なのだろう、3人の初老とおぼしき最終面接官と、バスケのコート1面分はある広い部屋で向かい合った。

 

 手前に置かれた椅子にあいさつして座ったが、誰も言葉を発しない。

 

(あれ、もう始まってるのか?それとも何かマズいことした?)

 

 じっと資料に目を落としていた右の初老面接官が唐突に質問してきた。

 

初老面接官「じんじろうさんは、何ができるの?」

 

じんじろう(おっ、けっこう上からいきなり来るスタイルね・・)

 

 自己紹介やアイスブレイクもなしに、いきなり試すような展開。僕は身構えながらもこれまでの選考で評価されたのだろうエピソードを、なるべく平身低頭、話した。

 

初老面接官「他には?それだけしかできないの?ほらウチっていろいろあるからさ・・」

 

じんじろう(え、ダメなの?専門性を買ってくれたわけじゃないの・・?)

 

 それでも幅の広さを見せようと、いくつかのこれまでの取り組みを説明した。

 

初老面接官「いや、あなたの専門のことじゃなくて、専門じゃないこともできるのかって聞いてるんだよ」

 

じんじろう(・・できるわけなくない?「専門じゃない」って自分で言っちゃってるじゃん)

 

 かくして、3人いるうちの真ん中の初老、左の初老とも同様に、王族と家臣のようなやりとりが続いた。

 

 1タームが終わったころ、はじめの初老が言った。

 

「では、今日は終わり。もういいよ」

 

 こちらからの質問タイムなど当然設けない、というスタンスが確立されているようなスムーズさで、面接は1回表の攻撃後、ウラの攻守交代を待つことなく、あっさり打ち切られた。

 

 部屋を出て、僕の次に面接を待つ控室をちらりと見ると、新卒かと思える若くてか細い女性が、所在なげに、ぽつんと待っていた。

 

 彼女がそうかはわからないが、従順な、ひれ伏す人材を求めていたのかもしれない。ただ彼らに馬乗りになられるためにノコノコ来たような気分になり、何度か選考に通ってきたことを、とても残念に思った。

 

 名乗らない面接官は、それだけで落第だ。受験者からすれば、誰に決裁権があるのか、それぞれの面接官が何の領域を担当しているのかもわからない。尊大な、「手足を縛って『飛んでみろ』」というような面接をしていると、早晩人が寄り付かなくなってしまうだろう。

 

 就職するとき、面接は避けてとおることができない。でもそこからその会社の良しあしが透けて見えることもある。

 

 また面接で少しでも感じた違和感は、実際入社したあとも「ああ、(違和感の原因は)これだったのか!」と当たることも往々にしてあるものだ。

 

 だからこそ、面接ではこちらもたくさん観察して、自分が感じる率直な印象を大事にしたいものだ。

【面接官が会社をダメにする】あなたのまわりに潜む、残念な面接官

「じんじろうさんは、『ああ言えばこう言う』タイプだね。」

 

 広い役員面接の部屋で、ズラリと並んだ年配男性5人のうち一人が僕にこう言ったのは、学生の頃うけた、ある老舗企業の最終面接でのことだ。

 

 時は就職氷河期。多くの企業が業績を落とし採用数をしぼる中、就活に明るいニュースは少なかった。

 

 なんとか内定を取らなくてはならない。その思いで、僕は必死だった。

 

 その面接でのやりとりは、僕なりには順調に進んだ。志望動機、いわゆる「ガクチカ」、将来のビジョン・・。

 

 学生時代の取り組みを面接用のエピソードに仕立てるのが得意だった僕は、質問テーマごとに3つほどのストーリーを用意し、どう伝えたらよいか、ひたすら練習した。

 

 おもしろいもので、回数を重ねるほど板についてきて、スラスラと口から物語が出てくるようになった。

 

 広い最終面接会場は、最高裁のような荘厳さがあった。5人のスーツ姿の年配男性は、それぞれ偉いのだろう、恰幅系・鋭い眼光・じっと資料に目を落とし身じろぎなし・退屈系・あら捜し党、というバリエーション。

 

 面接の進行役はあら捜し党だ。

 

 「さっきじんじろうさんは、大きな困難にぶつかったとき、〇〇の解決策で対応した、と言っていましたが、ほんとうにそれが正しかったと思いますか?」

 

 「じんじろうさんが最初に言われていたことと、今の話は矛盾しているように私には感じますが、どうですか?」

 

 「次に同じような困難が訪れたら、さきほどのような解決策では立ち行かないと思いますが、どうですか?」

 

 あら捜し党が繰り出す質問は、どこかいじわるで、向き合ってくれている気がしない。

 

 僕はなんとか跳ね返さなきゃと、ひとつひとつの質問に、なるべく感情を抑えて、回答することを試みた。

 

 恰幅系が口を開いた。

 

 「じんじろうさんの話は、どこか作られたもののように感じます。本当の話ですか?」

 

 ・・本当の話だよ、嘘はついていない。とてもたくさん想定して、練習しただけだ。

 

 「はい、もちろんすべて事実です。証明はこの場でできませんが、嘘をついて合格をいただいたとしても、事実でなければわかってしまうので、得することはないと思います」

 

 恰幅系は不満げな表情を浮かべた。

 

 割ってはいったのは、鋭い眼光だ。

 

 「じんじろうさんは、多くの会社を受けていると思いますが、同じようなエピソードを他社でも話しているのですよね?」

 

 何を聞きたいのかよくわからなかったが、そうなので「そうです」と答えた。

 

「ウチならではの話をされないのはなぜですか?」

 

 鋭い眼光は、眼光は変えずに、ただ少しだけ「勝ち」を目前にしたような表情をした。

 

 「僕の学生時代やってきたことは変わらないからです。それをお話したくて、同じような質問には同じことをお答えしています」

 

 冒頭の言葉に至ったのは、ここまで何人かの面接で飽きてもいたのだろう、ずっと興味なさそうに聞いていた退屈系だ。

 

 「じんじろうさんは、『ああ言えばこう言う』タイプだね。」

 

 ・・・ああそうですよ、と心から思った。でもそうは言わずその後のやりとりを無難に片付け、ていねいに部屋を出てきたことは、今にしてみれば、若かったがこらえた自分を褒めてあげたいし、

 

 いや、言ってもよかったのかも、今なら言ってしまうかも笑、とも思う。

 

 そうして老舗企業の最終面接は、不合格になった。

 

 もし、「こちらからお断り」の権利があったら、面接の帰り道でそれをしていただろう。

 

 

 いま自分は面接官の仕事をしている。学生を試すこともしないし、いじわるもしない。

 

 そうした面接官たちは言う。圧迫したときにわかることがある、耐性をみているのだ、とっさの対応力をみるためには変化球がよいのだ、と。

 

 でもそれは違うと思う。

対話になっていないからだ。

 

 学生が準備してきたことを全部出してもらって、面接の場では、なるべくよいパフォーマンスをしてほしいと、その場を作る。

 

 研究の話は、特に好きだ。難解な研究テーマでも、打ち込んでいる人は楽しそうに話す。素人の僕にも、対話をすれば、その面白さをていねいに教えてくれる。

 

 就活なんて、面接なんて、作り物だと言ってはいけないと思う。

 

 僕ら面接官は、真剣な彼らに、その何割増しかの真剣さで返してあげないといけないのだ。

【どうする?突然の異動辞令】とっさに困らない 普段から考えておきたい3つのこと

また異動の季節がきた。

最近は12月決算の会社も増えたので、この秋から冬の時期は、つぎの1月からの来期組織が決まり、社員への内示にはいっているタイミングではないだろうか。

 

 会社員だけでなく、公務員も含めた「組織人」にとって、突然訪れて、それでいて避けて通れないもの。そう、異動辞令だ。

 

 多くの場合、異動の伝達は、上長に呼ばれ面談が設定される。そこで初めて、そして事務的に「通知」されることが一般的だ。それは会社の決定事項であり、相談したりすり合わせたりするものではない、命令である。

 

 会社は事業戦略に従って組織人事を決め、それに従って異動が通知される。そこには会社から社員へ、という一方向の矢印しかなく、逆にはならない。そのため、私たち組織人は、その時が来るのに備えて、どう対応するか準備をしておく必要がある。それがあなたのキャリアや、大げさに言えば人生だって左右しかねないからだ。

 

■うかつにYesとは言わない

 もし、あなたへの辞令があなたのキャリアやライフプランを大きく変えるもので、予想外であったとき、相談したい相手や確認したいことがあったら、上司とのその面談の中でうかつに「Yes」とは言わないことだ。上司は内諾を取り付けるつもりでいるので、あなたの「Yes」を受けて、面談後には、すぐに異動先にそれを伝えてしまうだろう。

 

 そうすると、あとで「やっぱり異動は難しいです・・」とは言いにくく、覆せなくなる。また、そうしたゴタゴタを経て結局異動を受け入れることになった場合、異動先からは「即決しなかった」という印象になり、最初からつまずくことになる。もし迷いがあるのなら、うかつには「Yes」や「行けそうだ」と返答しないほうがよい。

 

 最近は、転居を伴う異動や、大きくキャリアを変えることを、突然本人に伝えてその場で受諾を迫ることをリスクと考える会社も増えてきた。社命とはいえ、強引に進めることが会社へのエンゲージメントを下げることになるし、場合によっては離職リスクを高めるからだ。

 

 そのため、事前に転居可否や、教育・介護・看護・通院などの家庭の事情、望むキャリアの方向性などを把握したうえでマッチングをおこなうことも多い。

 

 しかし、すべてのすり合わせを会社と本人との間で事前におこなうのは困難で、また本人が望むキャリアと、会社が可能性を感じている開発キャリアとの間にギャップがある場合もある。予期せぬ異動から、新しい資質が見いだされて、花開くケースも往々にしてあるからだ。

 

 他方で、異動の打診を受けたとき、行ってもいいと本当に思うのなら、即断で「行かせてほしい」と言ったほうがよい。原則として社命なので、よほどのことがなければ断れないのだが、「行かない(=最悪退職することになっても受諾はしない)」という選択肢がまったくないのであれば、即決・快諾したほうが異動先にも会社にも心象が良いからだ。最終的に行くのであれば、あまりもったいつけないほうがよく、異動先にも伝わるように意欲を示しておくのが賢明だ。

 

 

■異動先は自分でリサーチしてみる

 もし、時間的に許されるのであれば、異動先を提示された後、可否を回答するまえに、自分で異動先の人をたどって業務内容や雰囲気などを水面下でリサーチしてみるとよい。封建的な組織の場合は、そうした動きが察知される可能性もあるため慎重さが求められるが、信頼のおける人がいれば、実際にそこで働いている人に聞ける話は大変参考になる。

 

 私自身、異動辞令を受けた後、異動先のメンバーに話を聞き、実はそのメンバーの退職が決まっていることを知ったことがあった。異動の打診のとき、上長からは、業務を一緒におこなうと説明されていたそのメンバーの退職後の穴を埋める異動だったのだ。退職日は異動予定の1週間後に迫り、一緒に業務はおろか、引き継ぎさえ十分に行われそうにないことがわかり、大いに不信感を覚えた。

 

 この例は極端でややブラックだが、結果的にその異動はなくなることとなった。日頃から社内の状況に通じるようにしておいたり、いざというときに情報を聞きだせる仲間を増やしておくことが大切な例といえる。

 

 

■切り札はとっておく

 異動辞令は社命だ。原則断れない。しかし、「退職」のカードは自身にあり、それをもって交渉することは、最後の手段ではあるが可能だ。

 

「異動を断ることは、退職することである」としている会社もまだ多い。そうしなければ社命での異動がうまく回っていかないからだ。個人の事情で拒否できてしまえば、事業戦略を支える人員配置ができなくなってしまう。社員の個別事情をなるべく排除して、強制力を保とうとするのはそのためだ。

 

 しかし、評価が高い社員の場合、異動しないことで退職されては困るので、再考されることも考えられる。会社が把握していない異動できない家庭の事情や、状況が許さない事実がわかったとき、優秀でこれからも貢献してほしい社員ほど、交渉できる余地は出てくるだろう。異動時期を考慮したり、異動先での期限を設定したりなど、個別の条件設定はあり得る。

 

 評価が高くない社員はどうだろう。これは残念ながら異動を蹴るということは、退職を覚悟することになる。せちがらいが、会社が必要と思う人財であり続けることが、自身のキャリアを創り、家族と生活を守る最短ルートであるのだ。

 

 見方を少し変えれば、異動が晴天の霹靂であったとしても、まずはあれこれ損得を考えず受け入れてみて、与えられたところで咲いてみようという考え方もある。先に触れたように、大きく成長するきっかけは、環境や上司、仕事を大きく振ったときでもあるからだ。

 

「キャリアは先にはなく、振り返ったときにできているものだ」とも言う。自分の強みは自分よりも会社や上司が知っていることもある。いつくるとも知れない異動辞令に心構えはしつつ、価値を高め認めてもらう努力は怠らないようにしたい。

【あなたの会社は大丈夫?】こんな人事にがっかり 残念な人事あるある3選

 たいていの会社にはある人事部。そのぶん世の中の人事スタッフもいろいろだ。

 

 人事には、採用や研修などポジティブな仕事から、評価やメンタルヘルス、ハラスメント対応などひとの機微にかかわる仕事もある。

 

 そうした仕事にかかわる人事スタッフには、当然高い専門性とプロ意識が求められるのだが、そうでもない人事がいるのもまた事実。今日はこれまで出会った残念な人事をご紹介しよう。

 

■におわせ人事

 人事であれば、担当にはよるが、社員の評価や給料も知っているし、360度サーベイの結果、持病や家庭の事情まで知ることもある。

 

 もちろん人事には守秘義務があり、口外無用のセンシティブなことがらを扱うには、高い倫理観が求められる。

 

 また他部署の社員も、ある程度の社会人経験があれば、人事社員がそうした存在であることを理解したうえで接するようになる。人事に言えないことがあるのは承知のうえだからだ。

 

 しかし、なかにはそうした「わたし職務上、いろいろ知ってます」をにおわせる人事がいる。経験の浅い人事や、ニュートラルに考えられない、ねっとりとしたさばけきれない人事に多い。

 

 そしてこのとき、『におわせる』だけであって、情報を漏らすわけではないのでさらにタチが悪い。

 

 聞いているほうは「この人はいろいろ知ったうえで話してるんだ」と圧力を感じ、また「どこまで、何まで知っているんだろう」と想像をめぐらせることになる。あえて求められていることを忖度したりして、ある種の権力を前にしたような萎縮した受け答えになるだろう。

 

 こうした「におわせ系人事」は、百害あって一利ない。におわせ系の彼らが知ったその秘密は、職務上偶然知りえただけ、ということを忘れがちだ。

 

 たとえば経営層のような特に情報の集まる地位なわけでもなく、「人事という役割だから」情報が入ってくるにすぎない。人事はともすると、そうした「謎の全能感」に包まれることがある。むしろ淡々とニュートラルに情報をさばいていくほうが、よい人事になるには向いているといえる。

 

■研修の締めは・・・

 研修に携わる人事に意外と多いのがこのタイプ。

 

 研修に企画段階から深く携わった人事であれば、どんな育成課題に対応してこの研修をおこなっているのか、さまざま検討してきているはずなので、その研修のねらいを理解しているが、

 

 単に「研修会社にオーダーして講師を選び、研修を実施すること」を研修担当の価値だと考え違いをしていると、このタイプの人事が生まれてしまう。

 

 このタイプのがっかり人事は、研修終了後に講師にお礼を伝え、受講者にもう一度拍手を求めつつ、残念な締め方をしようとする。

 

「本日は長時間お疲れさまでした。いかがでしたでしょうか。今日、講師の先生に教わったことをそのままにせず、ひとつでも実践に移すことが大切です。そうです、答えはもう、みなさんの中にあるのです・・・!(やり切った顔)」

 

・・ん?なんだこの余韻は。

わかるようでわからず、よく考えると何かを言ってるようで、何も言っていない。

 

 残念な人事により急にこちらに結論を投げかけられた感じが、この研修が雑に設定されたプロセスを表す気がして、萎えてしまうのだ。

 

■浅いアドバイス

 最後にもうひとつ、がっかり系人事を紹介しよう。採用系の残念な人事に多いのがこのタイプだ。

 

 特に新卒採用では、相手が学生であることもあり、その経験不足に助けられる形で、残念人事の軽薄なアドバイスが繰り広げられてしまう。

 

 主なものをみてみよう。

 

①「キャリアは10年後の自分を思い描いて、そこから逆算してみると良い」


→いまや10年後を予測できるほうが特殊能力で、むしろその超人スキルを活かした仕事をしたほうが良いくらい。また自身が10年前に現在を見通していたかも疑わしい。

 

②何を聞いても「時と場合による」
 

→学生がアドバイスや見解を求めているのに、「いやあ、それはケースバイケースだね」などと正面から回答するのを避けつつ、「自分はもっと考えている感」を出す。実は学生からの質問に内心ドキッとしていて、回答を考える時間稼ぎであったりする。

 

 あげくに「それはケースによるけど、どんなケースを想定しているの?」と逆質問したりして、もうアドバイスの体をなしてもいない。

 

③やけにマウント

 

→新卒面接をしていると「もし合格したら、入社までに何かしておいたほうがいいことはありますか?」と聞かれることがある。

 

 面接官は、「学生時代は時間もあるだろうから、そのときしかできないことをしたらいいよ」などと答える。ここまではよくある話だ。

 

 しかしがっかり人事はここに余計なことを付け加えてしまう。「会社に入ると忙しくて、そんな暇も取れないからね、今だけだよ、今だけ」というようにだ。なぜか愚痴かマウントをとってしまう。

 

 これを聞いた学生の表情は、この場合たいてい苦笑い。なんて答えたらいいのやら。面接の最後がこれでは、入社したい意欲は高まりそうにない。

 

 たいていの会社にある人事部。そのぶん世の中の人事スタッフもいろいろだ。あなたの会社にもそんながっかり人事がいるかもしれない。

【健康診断どこにする?】ITS健保ならここがおすすめ ポイント5つ

年一回のサラリーマンの憂鬱。

そう、健康診断です。

 

 コロナで春先はなくなり、予約も躊躇しているうちに取りにくくなったり、

 

「あそこは密だよ」「待合室で衆人のなか胃カメラをされて屈辱だった」など、うそかほんとか検診施設ごとの醜聞が飛び交うなか、

 

 今年会社が追加してくれた新スポットを体験してきました!

 

■山王検診センター(赤坂見附)のここがおすすめ

 

①誰もいない

 朝早かった(8時30分受付開始)せいか、ほとんど人がおらず、ひとつ検査を終え、案内された次の検査の階にいくと、

 

 次の検査マン(ウーマンも)が待ち構えているほどで、待ち時間をつぶそうとスマホを持って行ったが、見る暇なし

 

赤坂見附駅溜池山王駅からすぐできれいなビル

 

 ビルはこじんまりとしてて、更衣室ロッカーもみたところ50個くらい。MAXでもそんなに受け入れキャパがないうえ、コロナ体制で空いているのでは

 

③スタッフの安定感がすごい

 

 熟練のベテランぞろいで、採血中の雑談も。バリウム検査官もフランクに操作。野戦病院然とした感じがない

 

④徹底した非接触

 

 保険証のQRコードを読み込むことで検査を管理。

紙の受け渡しや、番号札など受け渡すものは一切なく、完全に非接触。手指消毒も頻繁に促される

 

⑤1階がお寿司屋さん

 

 終了後もらえる食事券は、1階のお寿司屋さん。

期待もそこそこに訪れるが、普通に豪華なランチ寿司に、おかわりできるお味噌汁と茶碗蒸しまで。

 

 開店前で健康診断組のみ受け入れのため、きびしい検査をやり終えた戦友感のただよう店内で、密をさけつつも一体感あり。

 

 ごちそうさまの後、みな満足顔で下剤を飲むのが、ややシュール(バリウム検査したため)

 

 

 ITS健保の人事のみなさまには、おすすめと思います。

 

山王検診センター

https://www.its-kenpo.or.jp/kanri/chokuei/sannou.html

 

【転職面接で迷ったときはコレ】「希望年収」はこう伝える!3つのポイント

 転職面接で必ず聞かれる「希望年収」。どんな人でも収入は上がるに越したことはないが、どう伝えるべきか迷うことも多いはず。

 

 面接官に「そんなに高望みを?」と思われるのも嫌だし、でもここで謙虚になりすぎて収入アップのチャンスを逃すのも嫌だ・・

 

 そんな方にお送りするのは、数千件の面接実績だから言える、「希望年収の伝え方」のベストメソッド。これでチャンスをみすみす逸してしまうこともなくなるはずです。

 

■おカネの話は面接のなるべく最後に

 たいていの場合、「希望年収は?」と聞かれるのは面接の最後、質疑応答の前です。そのため、「これまでの面接時間で、あなたの評価はもう定まっている」と考えたほうが良いでしょう。

 

 複数の面接官がいる場合は面接後にすり合わせをおこない最終的な合否を決めますが、それでも面接官一人ひとりは、自分は合格にするか不合格なのか、この質問をする前に、もう心の中では決めているのです。

 

 つまり、「希望年収は?」と最後に聞かれるときには、『その返答によって合否が動く』ということは、よほどのことがない限りないことになります。

 

 もし、あなたが面接官の想定よりも低い金額を返答した場合、合格であれば「お買い得」でしょうし、不合格と決めているならあまりその金額は意味を持たず、定型的に聞いたまで、とそのまま不合格になります。

 

 そのため、面接の中で良い感触(面接官が合格と考えていそうなサイン)を感じ取ったのであれば、少なくとも現年収からのダウンを受け入れる発言や、本音よりも少ない金額を答えることは必要ないでしょう。

 

 もともと応募時から職種を大きく変更するなどの理由で年収ダウンが見込まれている場合などを除けば、「現年収維持」は普通の考え方なので、謙虚すぎる返答をする必要はありません。

 

 一方で、面接の最中に「合格しそうな好印象」を感じ取れない場合もあります。このときは、エージェントからの紹介であれば、そこへ申告した希望年収と大きく乖離しない範囲での希望を伝えるのが無難です。

 

 エージェントに申告した希望年収は、あらかじめ求人企業に開示されていて、面接官もその前提で面接に臨んでいます。

 

 面接で「合格しそうな好印象」を感じ取れれば、事前のあなたの希望年収情報は少なくともクリアされている、と言えるので交渉の余地があるわけです。

 

 エージェントからの紹介でない場合は、面接の場で初めて希望を伝えることになります。この場合も基準となるのは現職年収です。面接での感触を見極めて、「維持か、できればアップもしたい」という伝え方は一般的なので違和感はありません。

 

 一方で、困るのは、面接で「当落ギリギリか、不合格の可能性が高そう」という場合です。

 

 この場合は、捨て身ではありますがどうしても受かりたいのであれば、

 

「求人票や、今日の面接でのお話を伺い、自身の経験やキャリアでは〇〇の部分では貢献できると考えていますが、△△はまだ学ばせていただく必要があると感じています。希望年収については、その点を考えると現年収よりダウンすることは受け入れたうえで、御社に貢献したいと考えています」

 

 と言ってみるのも、どうしても入りたい会社への最後の粘りとしては、アリかもしれません。

 

 これらは、「おカネの話を面接の最後にする」というのを前提にしています。

 

 他方で、特にカジュアル面談のような、ややフランクに希望をすり合わせる機会などでは、希望年収を先に聞かれるケースがあります。

 

 このパターンはやりにくく、先に伝えた希望が高い場合は、その水準での受け答えを求められますし、低い場合は、「なぜ低く希望を申告するのか、背景があるのでは?」という面接官の疑問を、これから始まる面接で解く必要が生まれてしまいます。

 

 それがノイズになることを理解している面接官は、おカネの話は最後にしたほうがよいことを経験的に知っていますが、もし先に聞かれた場合は注意が必要です。

 

■現年収と希望年収の内訳を明示

 面接では「ご希望の年収は?」と聞かれることが一般的です。たいていの方は「600万です」などと答えると思います。

 

 これは間違いではありませんが、より希望を明確にするには、例えば月給制なのか年俸制なのか、ボーナスは年額いくらか、月収に占める残業代や他の手当は、など内訳を明らかにして、確認しておくのが得策です。

 

 内訳を詳しく聞いてくれない面接官もいるため、こちらから話す必要がありますが、「少し細かいお話ですが・・」と前置きして言えば、これも面接の場面で違和感のあることではありません。

 

 条件面を大切に考えている面接官ほど、「しっかりしている」、「仕事でも詳細まできっちり詰めそうだな」と、頼もしい印象になるでしょう。

 

 企業によって年収に占めるボーナス比率は異なるため、年収は同じでも月収は下がる、ということが起こりえます。

 

 また、現職では残業が月収の多くを占めていて、転職先が固定残業手当で残業量が減る場合も、同じく毎月の生活に直結する月収が変動してしまうため、よく希望とすり合わせるようにしましょう。

 

■面接後に希望を覆さない

 エージェントからの紹介を受けて応募した場合、面接後にエージェントから感想や、改めての希望条件などをヒアリングされます。

 

 ここで注意が必要なのは、そうした情報は面接を受けた企業に伝わっている可能性があるということです。求人企業も、面接後にあなたがどのような感触を持ったのか、他に受けている会社よりも魅力を感じてくれたのか、ということはとても知りたい情報です。

 

 そのため、求人企業とエージェントは面接が終わるたびに細かに打ち合わせをおこなうわけですが、そこで「面接で聞いた希望年収」と「あなたがエージェントに話した希望年収」が異なっていると、求人企業にはネガティブに影響します。

 

 仮に、面接を終えてしばらくたち、落ち着いて考えると「もう少し高く言えばよかったかな」と思い、エージェントには希望を高く申告したりすると、

 

 求人企業からすれば「面接での発言は何だったんだ」という印象になります。また、前言を翻すことが、求職者の仕事ぶりを表しているように感じられるため、ネガティブに働くのです。

 

 面接で高評価である場合や、他の会社から好待遇で内定が出ている場合などは、あえてエージェントをとおして交渉に出る、という作戦もありますが、

 

 「交渉してくるなら無理には採用しない」という反作用が起こるリスクもありますので、慎重さが求められます。

 

 このように、「希望年収は?」という短い面接での確認ひとつをとっても、その返答や対応によっては好条件を得られたり、信用を高めることができます。

 

 年収は上がったほうがいい。転職面接で賢くそれを勝ち取っていきましょう。

【転職面接で迷ったときはコレ】良い退職理由とその3つのワケとは?

 転職したい!そう思ってエージェントに登録。

 

 いくつか紹介を受けて書類を出してみると、あれよと言う間に面接をすることに。いかん、退職理由を聞かれたらなんて答えよう。まさか「こじれた人間関係にうんざりした」ってほんとのことは言えないし・・。とお悩みの方もいらっしゃると思います。

 

 そこで、自身も5社経験、数千件の面接をおこなう中で蓄積した事例から、「良い退職理由」をこっそりお教えします!

 

▪️良い退職理由①「ポジティブな不可抗力」

 

 退職理由を面接官に問われたとき、多くの場合は、「スキルアップや次のステージを求めての転職」と説明するでしょう。

 

 しかし、自身の職種でのスキルがどのような順番で上がっていくのか、ステージはどのように整理できるのか、ということを十分に考えられていないと、この退職理由はもろ刃の剣となります。

 

 「それって、スキルアップになっていないんじゃない?」「あまり考えずにスキルアップと言っているな、ほかに退職理由がありそう」などと面接官の心象は悪くなるでしょう。

 

 一方で、「ポジティブな不可抗力」は有効です。

 

 例えば、

「望まない異動辞令があった。そのときは及び腰だったが、試行錯誤しながら取り組んでいるうちに新たなやりがいを感じるようになった。もっと異動先での専門性を高めていきたいと思っていた矢先、この求人に出会った」

 

 というような退職理由は、異動という偶然から自身の可能性を拡げたエピソードとして、不可抗力ながらステップアップ感があります。

 

 異動先で得たやりがいと専門性をもっと高めたいから、御社の求人がぴったりだと思った、という理由は、面接官に好印象で受け入れられるでしょう。

 

▪️良い退職理由②「究極の2択、自身の理念に従いたい」

 

 年次を重ねていくにしたがって、どちらが正解とは言い切れない課題に対することもあるでしょう。転職理由もそれに当てはまる場合があります。

 

 例えば、人事の仕事であれば人を採用して社員を増やす時期がある一方で、業績が悪化すれば、早期退職制度の設計や社員へのコミュニケーションをしなくてはならなくなる時期もあります。

 

 これらは、同じ人事の同じ担当者の仕事となり得るわけです。同じ「人事」という仕事ながら、一方では人材を獲得し、他方では人を切る。

 

 会社が存続するためには、両方が必要なことですし、どちらも重要な人事の機能です。

 

 しかし、いち人事パーソンとしては、この究極の2択に対して、

 

「会社として、人事として必要なことはもちろん理解しているが、自身の働く理念としてはよりポジティブな仕事に就きたい。だから早期退職制度の設計にチャレンジするよりは、転職を選んだ」

 

 という退職理由は、もっともと捉えられます。

 

 この際に重要なのは、「人を切ることが会社としては必要」ということへの理解を、十分に伝えることです。

 

 そうすることで「この人はわかったうえで、究極の2択から選択しようとしているのだな」と、むしろ信念として受け止められるでしょう。

 

▪️良い退職理由③「人間関係に疲れた」

 

 一見、人間関係を理由とした転職は、「甘い」と捉えられたり、「それはどこでも同じです」と面接官に思われたりしがちです。

 

 しかし話しようによっては、これは有効な退職理由になり得ます。

 

 するとたいていは「どれだけ人間関係がひどかったかを、強調して話そう」と考えがちですが、それが誤りのもとです。

 

 おこなうべきは、人間関係の悪い現状に対して、どこが課題であるかを客観的に示し、自身が取り組んだことを列挙していくことです。

 

 ここで面接官に伝えたいのは「いかに人間関係があり得ないほどひどいのか」ではなく、あなたの「課題設定力」です。

 

 人が集まれば良いことも悪いことも起こり、ニガテな人や中には自身にとっていじわるな人も出てくることを、どの面接官も知っています。 

 

 その状況をどう観察して、「課題」ととらえ、自身の工夫でアプローチしたのかを話していきます。それが客観的で分析的であるほど、あなたは「課題設定力」が高い人材として、面接官には映るはずです。

 

 この転職理由は、「人間関係の悪さを分析し、自身なりにアプローチしたが、それでもうまくいかなかった、だから転職を考えるに至った」という展開になります。

 

 単に「目の前の課題に対して諦めた」という印象を持たれるのを避けたいので、「あらかじめ〇〇までやってダメだったら、転職も考えようと思っていた」という水準を話に織り交ぜ示しておきます。

 

 それがあることで、「そこまで考えて実行したのに変えられないのは、あなたの責任範囲を越えているね」という受け止めを面接官に抱かせることができるわけです。

 

 このように、退職理由の説明は、話しようによってはスキルや経験の内容にも増して、転職したい会社のカルチャーや、大切にしている考え方へのフィット度が測られるものになります。

 

 また、退職理由は必ず聞かれる質問でもあるので、しっかりとプランニングして臨みたいですね。